待ちに待ったメタップスの2018年通期決算が発表されましたね。

皆さんは決算を見てどう感じましたでしょうか?

前年対比で言えば増収減益。

新規事業への先行投資による費用増、ICO関連の繰延収益9.2億円が2018年は計上出来ないことによる赤字転落。

55.8%増収という大幅な成長を差し引いても、数字だけ見れば誰も良い決算とは感じないと思います。

一通り決算資料を読んだ脱サラパパの感想は端的に言うと、

「良くも悪くもない」

でした。

今回の決算資料も難解なので決算分析は、

  • 決算数値に的を絞った「数字編」
  • 決算資料に載っている事業構想などを纏めた「材料編」

の2回に分けて発信したいと思います。




何が良くて何が悪いのか分かりにくい!

メタップスの決算資料、正直言って分かりにくいです。

前年対比については先に書いた通りですので、分析は3Q対4Qで行いたいと思います。

(以降、この前提を頭に入れて読まないと分かりづらくなります)

(4Q-3Q)という少し太枠で囲ってあるところを中心に、上から順に変化の大きい所を分析して見ます。

単位は百万なので、1,000=10億円、100=1億円になります。

【売上       △1,253】

3Qに比べて4Q売上が13億近くも落ちているのは見過ごせませんね。

マーケティング事業の売上は逆算すると3Qより若干増えていたので、問題はファイナンス事業です。

決算資料を読んでいくと理由は載っているのですがこれが曲者です。

韓国子会社Smartconでの純額計上の案件が増えていると書いてあります。

前回3Q決算をまとめた記事、

メタップス2018年3Q決算分析

でも書いていますが、売上計上には2通りあって、

  • 総額表示:売上100/原価50の場合、売上高は100 (在庫を持つ商売。小売業など)
  • 純額表示:売上100/原価50の場合、売上高は原価を差し引いた50(在庫を持たない商売。電子クーポンなど)

今回はSmartconが販売した電子クーポンの中で純額表示に該当するものが多かったということですね。

(IFRSの場合、電子クーポンなどは原則純額表示だと思っていたのですが、総額表示に該当するクーポンもあるのということでしょうかね)

それに伴って、

【売上原価 △1,546】

【売上総利益  293】

売上原価も減り、売上総利益が改善してQ4の粗利率が過去最高という表現になっています。

ここ、とても分かりづらいですよね。

売上以上に売上原価が減っているということは、純額表示対象の売上が増えたのに加え、利益率の高い商品・サービスが売れたはずです。

残念ながらファイナンス事業の何が利益率改善に貢献したのかは私には調べきれませんでした。

なのでここら辺は私もカチッとはまってないですが、

マクドナルドに例えるなら、利益率の低いハンバーガーの売上が減って、利益率の高いドリンクやポテトの売上が増えたという感じでしょうか?

【販売費及び一般管理費 320】

販売費及び一般管理費の項目としては、

  • 販売費(広告宣伝費や販売手数料など)
  • 人件費(本社勤務のような役員や総務関連等の費用)
  • 管理費等(旅費交通費・地代家賃・業務委託費など)

に分れますが、3Qから比べて費用が3億近く増えて損益に悪影響を与えています。

ドリンクやポテトの売上が増えたのに4Qの営業利益が悪化したのは販管費が原因です。

前回3Q決算資料のデータを見るとメタップスは、販管費の中の「管理費等」を4Qにまとめて計上する傾向があるようです。

2016年、2017年のデータを見ても、赤色の「管理費等」がQ4に増えているのが分かりますね。

ちなみに今回の決算資料にはこの最新版のページがないので分かりづらくなっています。

この「管理費等」の項目で一番該当しそうなのは業務委託費だと思います。

どういうことかというと、ちょうど一年前の2017年通期決算で下記のようなIRがあったからです。

仮想通貨関連事業のシステム改修など、業務委託しているエンジニアの費用が進捗状況によって期末に纏めて精算されているのでは、と私は想像しています。

【まとめ】

2018年3Q対4Qの数字を纏めると、

売上高は減ったけど、

利益率の高いものが売れて、

期末に計上する費用が増えた。

結果、営業利益は3Qのほぼ横ばい。

もっと分かりにくい資料EBITDA

売上増減の理由もふわっとしますが、

新規事業に先行投資していて、繰延収益も計上出来ない状況の決算としては「良くも悪くもない」という感想になるのは伝わりましたでしょうか?

ただ、メタップスとしては企業が成長している姿を示さなければならないので、EBITDAという資料を決算に付けています。

この資料、最高に分かりづらいです。

なぜかというと、過去のEBITDAと比較しても単位が違ったり、項目表記が違ったりしているので、どう変化しているのか追いにくいからです。

3Qの時点で自社仮想通貨は繰延収益9.2億円という判断をしていたのに、なぜ4QになってからEBITDAに載せているのか良く分かりません。

それぞれの内訳がどうなっているのか調べようとしましたが、そもそもグラフの尺度が数字と比例しているかも分からないので諦めました。

お尻を抑えてシンプルに考えると、繰延収益9.2億円を除いた今回の調整後EBITDAは約11億円。

3Q調整後EBITDA約10億円からは若干改善されてますね。

「良くも悪くもない」感じです。

全体で比較する

最後に対前年で今回の決算を振り返りましょう。

この資料を読んで想像するに、

  • 2018年は繰延収益9.2億円が計上されていれば、2018年の通期決算の税引前利益は約6億円の黒字
  • 2019年には2018年に計上した先行投資費用約7億円が、ブロックチェーンゲーム「DIGSTAR」や、リブランディングされた仮想通貨取引所「UPXIDE」などに活かされ、売上・利益に貢献。

費用・収益の計上タイミングのタイムラグが2018年は大きくなってしまいましたが、2019年には無くなってくると思っています。

何より、2018年通期で営業キャッシュフローがプラスになっているので、メタップスの今後の成長を信じている脱サラパパはまあまあお気楽です。

キャッシュフローは嘘をつけませんから。

中期計画の「トリプルワン」が達成出来るかどうかの試金石は「DIGSTAR」だと思っていますので、11月ローンチされたら遊んでみたいと思います。

数値がまとめ終わったので次は、

メタップスの2018年通期決算を分析して見た「材料編」

をご覧ください。

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